お客様に「からかわれてるかも…」と思ったときの対処法

接客をしていると、お客様からからかいを受ける場面に遭遇すると思うんですよ。接客業に携わっている方、思い当たる節ありませんか?

ボクはテレマーケティングをしていた時に、からかわれた経験が数多くありまして、その時の上司からは「声が若いとからかわれやすい」と言われました。これは一体どういうことでしょうか。

そもそも、人をからかうことって、怖い相手*1には出来ないんですよ。からかう習慣をお持ちの人は無意識的に自分の中で人をランク付けし、からかう相手を選んでいる。つまり、そのお客様はボクを社会的に下の人間とみなしたということです。

それもそのはずです。ボクは当時20歳でしたし、守秘義務に触れないようにお話をするとお客様はボクの年齢を×2しても足りないくらいの時間を生きていらっしゃいました。

年齢が上だと、社会的にも上の立場だと思いやすいです。しかも、テレマーケティングの担当はほぼ派遣や契約社員ですから、これを知っているお客様からすれば見下すには格好の獲物です。おまけにボクよりも広い知識をお持ちでした。

これだけ条件が揃っていれば、見下されない訳がありません。お客様は、無意識のうちにこの条件に当てはまるか精査しているのです。

からかってくるのは精神的満足感を得たいから

では、からかってくるお客様の目的とは一体何なのか。

それは、我々をからかうことで精神的満足感を得たいのです。要するに、屈服することがそのお客様にとっての快感となっている。

だからこそお客様は容赦なくからかってきますし、反応に面白みを感じたときにはエスカレートする場合もあります。

先ほどの例で言うならば、知識の少ない担当者に対して高度な質問をすることで、答えられないという状況を作り出し、担当者が答えられずにパニクっていることを楽しみます。

そうすることで「自分のほうが知識も上だ」という確かな確信が生まれ、相手を屈服した気になる。これが、「毎日この業界で仕事をしている奴らより知識を持っている」「自分は上の人間だ!」「自分はすごい!」という自己肯定へと導き、快楽を得られるというわけです。

お客様から「からかい」を受けたとき

では、からかわれたときの対処方法について考察していきます。
書くまでもないですが、これは一人の例外もなく対処できる方法ではありませんし、そんなものは存在しないということをご理解ください。

1.からかいは事実という認識を持つ

本当に、いろんなことを言われますね。「あなた売り方下手くそですね」だったり、「全然販売に向いていないよね、君。」や「もっと商品知識を付けてから勧めろよ」などなど。

お客様の方が偉いなんてことはないので、もう少し言い方ってもんがあるだろう、と腹が立ってしまうのは分かります。

でもこれは、お客様からすると事実であるという認識は持ってください。具体的な対策については後述しますが、この認識をお持ち頂いた上で、どう対応するべきか考えていきましょう。

2.からかわれた時はお客様を褒める

悪質なクレームの場合は、金品を欲求してくることから、精神的満足感を得ることだけが目的ではないと分かります。とすると、”からかい”だけに留めているこのケースの場合は、精神的満足感を得たいだけと言えるでしょう。(精神的満足感”だけ”と言いつつも幅が広いので、その都度対応方法を変えなきゃいけないのですが)

お客様は精神的満足感でも特に自己肯定感を得たいと考えていると推測できるので、それを満たす別の方法を考えないといけません。

とすると、お客様を褒めるのが一番適切な対処法だと考えます。

お客様に商品を販売したいケースで例えてみましょうか。お客様が「あんた売り方下手くそやな。俺は同じような商品持ってるし、そんなゴミみたいな奴いらんわ。」と言われたとします。

そんな時は、一旦話をそらして、”お客様ご自身”の話題に着目しましょう。例えばこの点で言うなら、「俺は同じような商品を持っている」という発言です。この発言に対して、「すごいですね!」「お詳しいんですね!」「(類似商品を聴いた上で)良いもの持っていらっしゃるんですね!」などと、お客様を全力で褒めてください。

そうすれば、お客様は快い気持ちになるでしょう。知識や商品知識に関する不満を抱かれてはいるものの、その業界に携わっている者から「お客様はスゴイ!」と評価されると、やはり嬉しくなるものです。

お客様からすれば承認欲求が満たされるということは、他人から認められたという自信がつき、自己肯定感も高まります。それはやがて、精神的満足感へも繋がる。

精神的満足を得ることが目的ならば、満足感を満たしている限り、これ以上のからかいは起こらないでしょう。満足感を完全に満たすことは出来なくても、良い気分になれば少しはマシになるのです。

なので、からかわれた時は全力で褒めることをおすすめします。

ただし、「褒める」というのは本来、あまり良いことではないのです。褒めるという行為は、人を評価する時に多く使われますが、評価というのは基本的に上の立場の人間が下の立場の人間に対して行うものです。とすると、褒めることはお客様を見下していること、言い方を変えるなら、それこそ”からかっている”ことになりかねないのです。

あまりイメージが湧きませんかね? 例えばどうでしょう。部下や新人から「◯◯さん、偉いですね!」と言われて、嬉しいと感じる人と”からかわれている”と感じる人がいますが、あなたはどう感じましたか?

嬉しいと感じた人は、承認欲求が強い人です。一方で、からかいを受けていると感じる人は、承認欲求の弱い人です。承認欲求が弱い人は、基本的に他人からの評価を必要としていないので、上司からならまだしも、部下や新人から評価されることは「ナメられている」と感じ取ってしまうのです。

このように、「褒める」ことは無自覚のうちに上下関係を示すことになりかねないので、よく考えた上で言葉を慎重に選び、適切な場面で使うべきです。

からかわれない為の対策

では、極力からかいを受けないようにする為の具体的な対策について、書いてみます。

しかしですね、これって同じことを次回は言われないよう努力するってことに尽きるんですよ。え、具体的じゃない?

例えば、「売り方が下手ですね」と言われたら、それを治すしか無いんですよ。自分で気付けない変な売り方をしていないか上司に確認してもらったりして、改善していくしかありません。

商品知識についても同じ。知識を身に着けていくしかありません。即効薬など、存在しないのです。

一回からかわれたことを次回言われないように出来れば一つの成長です。一つ一つ潰していけば、からかいを受けることは確実に少なくなります。

人は失敗から一番多くのことを学べるので、経験を増やして努力なさってください! 大丈夫です。きっと出来ます。

失敗してからなら対策じゃない? そう言われると思ってました。あなたは、「学ぶ」の読みは「まなぶ」だけじゃないってご存知でしょうか? 実は、「まねぶ」という読みも正しいのです。

諸説ありますが、昔の人は「学ぶことは、真似することである」と言っていたそうなんですね。

失敗をしないために、あなたが一番尊敬している上司の接客を真似てみてはいかがでしょうか?

*1=怖い相手の定義が難しいですけれど、厄介で危険と言い換えてもいいかもしれません。「電話口の担当者を怖く思うお客様なんているのか?」 と思う方もいるかもしれませんが、相手は論破されることを恐れています。つまり、自分より知識を持っている担当者をからかうことは基本的にありえないことです。これは厄介で危険と判断したという証拠です。ただ、知識を持っているだけではからかいを受ける場合もあります。要は、「どうせこいつは俺に言い返してこないだろう」という思い込みがあるので、からかう。もし論破されたとしても、「上司を呼べ」等、大きなクレームを持ち出し、屈服すればいいと考えているのです。

お客様以外から”からかわれた”場合

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